学科試験の勉強をしていると、カタカナの現象名が複数出てくると思います。
日本語ではないことから、現象名を見てもなんとなくしか意味を理解することができません。
そのため、これらの現象の違いはあやふやになってしまいがちです。
そこで、英語の意味を明らかにすることで、現象名を見ただけで現象の意味が思い浮かべられるようにするといいと思います。
カタカナの現象名
カタカナの現象名には次のようなものがあります。
- クリープ現象
- フェード現象
- ベーパーロック現象
- スタンディングウェーブ現象
- ハイドロプレーニング現象
現象名を見たのが初めてだったら、どれもその意味がパッと浮かんでくるような名前をしていませんよね。
クリープ現象
クリープ現象の「クリープ」をアルファベットで書くと「creep」になります。
「creep」には、「はう」や「忍び寄る」などの意味があります。
ちなみに、森永乳業から発売されているコーヒー用クリーミングパウダーの「Creap」とは違うので注意してください・・・
AT車がアクセルを踏まなくても前にゆっくり進む様子はまさに、「忍び寄る」感じがしますね。
教本にはクリープ現象としか書かれてないことが多いですが、「摺り足現象」という日本語の別名も存在します。
フェード現象
フェード現象の「フェード」はアルファベット表記だと「fade」になります。
この「fade」には「薄れる」という意味があります。
「BGMのフェードアウト」の「フェード」も音楽が薄れて消えていく意味を持っていますよね。
予想ですが、フットブレーキを多用することでブレーキの効果(制動力)が薄れていくことからフェード現象という名前がついたのだと思います。
ベイパーロック現象
ベイパーロック現象の「ベイパー(vapor)」と「ロック(lock)」の2つの英単語から成り立っています。
「vapor」は「蒸気(気泡)」を意味していて、「lock」は「身動きできなくさせるもの」を意味しています。
ベイパーロック現象はフットブレーキの多様が原因で起こる制動力の低下という点が、フェード現象と似ていますよね。
しかし、フェード現象とは異なり、フットブレーキの多用が摩擦熱を生み、ブレーキオイル内に気泡ができてしまうことがブレーキが効かなくなるのが直接的な原因です。
ブレーキオイルが沸騰し気泡(ベイパー)ができることでブレーキをロックする(身動きできなくさせる)のでベイパーロック現象という名前がついていると、覚えるといいかもしれません。
スタンディングウェーブ現象
スタンディングウェーブ現象の「スタンディングウェーブ」はアルファベットにすると「standing wave」となります。
この「standing wave」は日本語の「定常波」を意味します。
定常波という言葉は、理系の方であれば、もしかすると聞いたことがあるかもしれません。
スタンディングウェーブ現象は、空気圧の低いタイヤで走行した際に、接地面より後方に波ができる現象のことを指します。
定常波と覚えなくても、とにかく「波」に関係する現象であるものだと覚えておけば、名前と現象を一致させやすくなるのではないでしょうか?
ハイドロプレーニング現象
ハイドロプレーニング現象の「ハイドロプレーニング」は「hydroplaning」のようにしてアルファベットで表記されます。
「hydroplaning」は「水上を滑走する」という動詞「hydroplane」を現在分子にしたものです。
ハイドロプレーニング現象は、自動車が水の溜まった路面を高速で走行した際に曲がったり、止まったりすることができなくなる現象です。
まさに、自動車が水上を滑走していることからそのような名前がついています。
日本語にするなら「水上滑走現象」にでもなるのでしょう。
最後に
横文字の専門用語は、たくさん出てくると、意味と名前を一致しづらいですよね。
意味不明なカタカナでも、その名前がついているのにはそれなりの意味があります。
言葉の成り立ちまで詳しく掲載することができないのは、出版上、とてつもなく多いページ数になってしまうので仕方がないと思います。
それならいっそ、英語の勉強だと思って、その用語の日本語での意味を調べてみるといいかもしれません。
「摺り足現象」のようなダサ目の名前と一緒に覚えればインパクトがあって覚えられるかもしれません。
僕は、クリープ現象よりも摺り足現象の方が好きです。
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